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分け隔てられた私たちが知り合うこと 学校交流の取組

ちゅうぶでは学校交流の取組を長年行っています。
参加しているメンバーは特別支援学校出身がほとんどで、普通学校の子どもたちとは学校交流の場以外では関わりがありません。同様に、交流に伺う学校の子どもたちも障害者と会話したり楽しんだりという経験はほとんどないと思います。敢えて、交流をしなければ、障害者 のことを知ることもないほど分け隔てられているのです。そのことを実感しつつ、少しでも障害者のおかれた状況を理解してほしい、そして、障害者も遠い特別な存在でなく、みんなと同じようなことを感じていることなどを分かってほしいと思って活動しています。インクルーシブ教育でないからこそ行っている学校交流の取組について紹介します。

今年で入職して5年が経過していました、学校交流担当の上田です。
早速ですが、担当している学校交流の内容と成果と課題について書きます。

学校交流とは?

障害や差別、福祉の仕事について子どもたちや先生、保護者たちに伝えています。
「まずは知ってもらうこと」を目的とし、形式としては障害者や障害に関するクイズ等を使っての交流や講演会、中学生の職場体験受け入れなどがあります。

具体的な中身は?

小学校では子どもの成長に応じてのこちらとの交流計画を立てています。テーマは言語障害や聴覚障害、視覚障害についての他、駅のバリアフリーについての工夫や電動車いす体験など。事前の先生との打ち合わせの際は可能な限り障害者メンバーにも参加してもらっています。
講演会では主に中学生に対して段差 (パレット)を使い、車いすだと一人で越えられないが、スロープを付けると越えられる体験を行います。体験を経て、街の中の障害と工夫について紹介し、「障害は街の中にもある」というように障害の社会モデルのことを伝えています。職場体験も中学生ですが、法人理念の説明や車いす体験。実際に電車でなんばや梅田へ行き、地下街の車椅子での移動での大変なことも含めて体験してもらっています。

成果を感じたこと

「障害者 のイメージが変わった」と感想がありました。実際に交流で関わった子どもがその後は福祉の学校へ進学したり、ちゅうぶでヘルパーとして働いてくれることもありました。普段関わりが少ない子どもたちとの交流は障害者メンバーにとっても良い刺激となっています。

今後について

普通学校の子どもたちに障害者のことをもっと伝えていきたいです。堅苦しくなく、自然な気持ちで関わってもらえるように交流・講演の依頼時に提示できるコンテンツを豊富にしたいと思っています。そのため、障害者のことをどう伝えたら良いかを当事者のメンバーと通所のスタッフで試行錯誤していきたいです。
また、普通学校だけでなく、特別支援学校へもアプローチしていきたいです。赤おに、青おにのメンバーである障害者から、子どもの障害者へ、障害者も自立した生活を目指すことができることを伝えていきたいです。
最後に、学校交流をきっかけに将来はスタッフとして働くことを目指してくれたり、障害者活動センターで障害当事者として共にやっていこうという方との出会いを求めていきたいです。

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