Home  日々の活動  第1回 親・支援者と一緒に考える「自立生活」とは その②-1

第1回 親・支援者と一緒に考える「自立生活」とは その②-1

ちゅうぶ通信7月

ちゅうぶでは、グループホームリオの入居者を募集しており、そのための自立生活プログラム(ILP)を実施しています。第1回目北村佳那子さんのお母さんのお話を前号に続き掲載します。

【北村恵子さんのお話し つづき】

大学に行きながら、地域での暮らしを創っていくことを考えてきました。

大阪発達総合療育センター(以下療育センター)から訪問看護に来てもらいました。その時に、医師や看護師の卵の研修生も受け入れていました。佳那の様な重度の障害のある人の生活を見てほしいし、就職してからそれを活かしてほしいです。喀痰吸引研修も面白い研修で、「自分たちもチューブをいれてみたらいいやん」って、色々みんな楽しんで研修していました。

病院もなかなか繋がるのが難しい状況です。娘は何かあれば大阪市総合医療センター(以下医療センター)で、普段の相談には療育センターの先生たちと地域のクリニックで、菜の花診療所の先生が主治医です。

地域で暮らす安心のパイプライン(医療連携)です。

これがはなうたです。1戸建で、鶴橋から徒歩7、8分で便利なところにあります。菜の花診療所が中心になって訪問看護にきてもらっています。24時間体制で、何かあれば先生に往診にもきていただいています。

去年はすごい体調が悪い時があって、もうどうなるかなと思ったんですけど、はなうたの職員が体調を確認しながら、訪看さんにつないで、主治医の先生につないで、主治医から医療センターへつないでもらいました。膵炎で、ヘルパーさんたちのカンがすごい働いて、早めに受診できて良かったです。

これは、あの個別支援計画で、どんな風に佳那ちゃんはしたいのかということで、日々どうするかっていうことを話し合っています。コーヒーの日とか、アロママッサージの日とか、音楽を 聞いたり、ライオンキングのエルトンンジョンの歌に すごく反応します。いろんな音楽、嵐か、smapとか、btsとか聞いてます。 最近のヒットは漫才で、中川家とか、サンドイッチマンとか聞いてます。

止めると、合図して「かけろ」って言うらしいんですけど、娘の思いを酌みながら、今度何する?ということでやっているようです。

1回目のディズニーランドは、1年かけてすごい念入りに計画して、2回目は、私が聞いたのは、ちょうど退院して帰ってきて体調が良くなったときでした。

「お母さん、あの怒らず聞いてくださいね。明日、明後日ぐらいにディズニーランド行っていいですか」とか、急に言われました。私は、「体調がいいんやったらいいんじゃない」と言うしかありませんでした。すごく楽しかったみたいです。

体調が悪くて、生きるか、死ぬかって言われていたときに、なんか、やっぱり楽しいことをしようって想い、楽しいことあったら、生きないとアカンていう思いで乗り越えていると思います。                                                                    

今年でグループホーム「はなうた」設立10年。

この間の入院の時も、本当に体調が悪かった時に、ちょっとだけ面会ができるようになった時にスタッフが来て、「はなうたでみんなが待っているから、よくなって帰っておいで」って言ってくれたのが娘の励みになりました。また、友達にlineでメッセージもらって、それを聞かせるととても嬉しそうで、 やっぱり親は友達には敵わないなって思います。

退院の時は、主治医も入れて、医療センターの地域連携の職員、病棟の看護師さんとか、 関わっている地域の看護師さんにも来てもらって、カンファレンスを開きました。そういうだんどりもグループホームのスタッフがしてくれます。病状のことも、スタッフの方が娘の病状については、すごく詳しいです。私は、病院でなんかするときの親としての役割だけで、後の生活は全て、じゃんぷのスタッフ 担ってくれています。

たまには呼んでもらって、ビアガーデンに行ったりしていました。(コロナ前ですけどね。)

  これはラフティングです。

10年ぐらい前、体調が悪くて死にかけたことがあるんです。もうあんまり長くないかなと思って。やっぱりラフティングには行こうということで、行きました。

流ている時に娘の顔をみたら、娘の表情が変わった。ああ、これでこの子生きるわって思いました。やっぱり 綺麗な自然の中で楽しい体験をして、「私は生きるぞ」みたいな表情をしたのを覚えています。

ラフトスタッフも最初はすごいコワゴワだったんですが、滑り出して、娘が喜ぶのを見て、「佳那ちゃん前1番前に身を乗り出すか」とか、「ジャンプするか」とか、色々経験させてくれました。

別の場所でカヌーに行ったことあるのですが、その時に「どうでしたか」って聞いたら、「怖がっていたのは僕でした。すいませんでした。」って、やっぱり出会わないとこんなことができるとか 思わないんですね。やってみたら、おお、できるじゃないかみたいな感じで、やっぱり出会うことは大事だなって、機会あるごとに思います。 これは、高知の大歩危。徳島と県境ですね。山の中ですね。小学校跡地が民宿で、バリアだらけですけど、そこで泊まって、夜はバーベキューしました。

②-2へ続く…

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