重度脳性まひの弟の自立まで その1
自立生活センター・ナビの西川です。
去る3月31日に、私の弟が施設を退所して40周年の企画を行いました。ちょうど40年前のその日が退所日だったので、その日に行ったのです。
ひとつ違いの弟は、重度の脳性まひで、生活全般に24時間全介助が必要です。今は耳もほとんど聞こえなくなっています。
家庭の事情で、子どもの頃から三つの施設に合計11年あまり入所していました。私は毎週日曜日になると、家族と一緒に面会に行っていましたが、子どもの目から見ても、施設は決して良いものとは思えず、別れ際に泣き叫ぶ弟から逃げるように帰っていたことを未だに覚えています。
弟を何とかして施設から出せないものか、このまま成人施設に入れて、毎日おむつをさせられて、天井を見てボーっと過ごすような事は二度とさせたくないと、学生時代はそれが私の一番の悩みでした。
そんな時に、今の法人の土台を作った青い芝の会と出会う事によって、弟は19歳の3月に施設を出ることができたのです。20歳で施設を出て、30歳で大阪市で初めての重度身体障害者グループホームのメンバーとなり、40歳でマンションでの一人暮らしを始めました。
企画では、弟の60年間の生活史や法人としてとりくんできた意味などを発表し、第二部では、これまで関わってくれた元学生介護者や関係者を招いて、弟が好きなベトナム料理や沖縄料理をふるまい、久々に会う人たちと再会を喜びました。中には、横浜から家族全員で参加してくれた人もいて、介護に入って泣いたりケンカしたり笑ったりして、一緒に生活を作ってきた思い出を語ってもらいました。
生活史を改めてまとめてみて、色々と思うことがありました!一度ではとても書ききれないので、連載で綴って行きたいと思います。
続く
まとめ
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