- ちゅうぶの日常
- 2020.07.31 (金)
- [ 相談支援/ナビ ]
言葉の力
ナビ歴、約1年半の中尾です。東住吉区障害者基幹相談支援センターも噛まずに言えます。
私が人と接するとき一番気を付けるようになったことは、相手の言葉をそっくりそのまま鵜呑みにしないということです。
開口一番「たいへんだ、カギがなくて家に入れない、警察呼んで」と新規の電話がかかってきた時、ご本人の切羽詰まった気持ちはもちろん受け止めつつも、そこに飲み込まれずに、同居人はいるのか、ヘルパーを使っているか等々質問していくと、良い解決策が自然と浮かび上がってきます。
逆に「大丈夫です」という言葉であっても、ちょっと無理をして元気すぎる時や、消え入りそうな声のときは、やはり気になります。そしてその感覚はほぼ当たります(私調べ)。
自分自身を振り返っても、「がんばります」と勝手に口走っているのを私の頭と心が呆然と聞いていることがたまにあります。他には好きなのに嫌いって言ってみたりとか!? なので、言葉とほんとの気持ちはいつもイコールというわけではないです。
文字だとなおさらです。例えば「死にたい」と何度も言い、遺書も残し、SNSの書き込みや契約書があったとしても、私は鵜呑みにすることはできません。そこに至るまでの経緯のすべてを語りつくすことができないから。
しかし、文字の威力は絶大です。
例えば、自分の障害を周囲に知られたくない人が「しょうがいかあります」と書かされるのは、どれほどの痛みだったか。
今回は自殺という選択をしたことで事件が明るみに出ましたが、目に触れるものが1枚の紙だけなら、嫌だと張り裂けそうな気持ちで書いたのか、これで班長を免れると思って書いたのかはわかりません。
今これを読んでいる方は、この文章は最近の障害者に関わる事件の所感だと思うでしょう。
そのとおりですが、facebook投稿の順番が回ってきて何度も催促されてやっと絞り出したものだということは、この一行がないと読み取れないことです。
できるだけの背景も含めて、丸ごと受け止めたいなと思います。
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