- ちゅうぶの日常
- 2020.09.21 (月)
- [ まちづくり/ 生活介護/赤おに・青おに ]
梅田で車椅子体験 With 堀さん
はい!赤おにの切り込み隊長、職員の上田です。
今回は障害当事者職員、総務部の堀さんと一緒に手動車椅子で梅田へ行きました。以下、その報告です。
_そもそものきっかけ・目的とは
●アクセス・バリアフリー担当であるが、街中で困ることが少ない
●実際に自分が車椅子に乗って外出・体感することで今後の活動に対する気持ちに火を付けるため
●梅田には多数のエレベーターが存在するが、目的地までスムーズにたどり着くことができるかを調査
_概要
●『ちゅうぶ』から手動車椅子に乗り、田辺駅から東梅田まで電車移動
●東梅田駅から地下街通路を使ってLINKS梅田へ。オイシイモノ横丁でランチ
●住吉車庫前行きのバスに乗車し、大阪城大手前までバス移動
●大阪城大手前バス停から谷町4丁目駅へ向かい、電車移動。ちゅうぶへと戻る
_詳細
田辺駅へ向かうまでの歩道では排水の関係で両端が低くなっており、車椅子がどうしても両端へ寄ってしまう。気温が高かったこともあり、駅に着くまでにへばる。
駅員に目的地を伝え、ホームへ向かう。駅員の口調が少し馴れ馴れしく感じたが、乗車の際に後ろから押してくれたのはありがたかった。
東梅田駅にて下車。階段はすぐに目に入ったが、エレベーターを探して彷徨う。
改札を出た後、メイン通りを進むが、その先には階段やエスカレーターのみ。とにかくエレベーターがない!地下街の地図においてもエレベーターの表記がない。商業施設にいたっては、地下から入店する際にどこのエレベーターを使って入ればよいか分からない。
サウスゲートビルの地下街スロープについては、スロープであるのはありがたいが、傾斜がもう少し緩やかだと良いなと思いました。漕ぐのに少し力が必要でした。
サウスゲートビルのエレベーターで地上へ上がり、大阪駅の中を突っ切りたいところだが、階段であるため、南口改札方面へ迂回する。迂回の必要があることは知っていたからこそ良かったが、初めて訪れる人にとっては迂回表示の場所すらも分かりにくいと思う。健常者と車椅子ユーザーの移動時間の差を実感。
途中、トイレに行きたくなり、阪急三番街の地下1階の多目的トイレへ。中に人が入っており、しばらく待つが、なかなか出てこず。「大丈夫ですか?」「まだかかりそうですか?」と何度かノックと声掛けすると、中からドアを強く叩く音が返ってくる。おかしいと思い、堀さんがビルの清掃スタッフに伝え、管理会社にも電話しようとすると、中から男性が現れる。堀さんへ回し蹴りで威嚇し、「お前ら、警察呼ぶぞ」などと悪態を付きながら、後を去っていく。トイレの中は水浸し…警察を呼びたいのは僕たちです。
改めて、清掃スタッフに伝えると、「いつものこと」「中でオストメイトをシャワー代わりに使う人もいる」などとまるで他人事。汚れたトイレを掃除しなければいけないのになんとも思わないのか。男性については非常に憤りを覚えたが、コロナで職を失い、ネットカフェの代わりに使っていたのかなどと想像。堀さんの「こういったこと(トイレに関するトラブル」はいつものこと。」という言葉がすごく重かったです。
気を取り直し、リンクス梅田地下1階のオイシイモノ横丁へ。車椅子でも利用しやすい飲食店も多く、その中からふく流らーめん轍リンクス梅田店でランチを。堀さんは定番のふく流らーめん。僕は限定の鯛塩冷やしラーメンのレモンジュレを。志茂田景樹のような見た目ですが、品のある味わいで、涼を感じました。
同じフロアには多目的トイレがあるにも関わらず、表示はトイレのドアのみ。奥まった車椅子トイレの前に立たないと分からない。実にもったいない。
大阪駅前バスターミナルにてバス乗車。スロープが怖かったが、乗務員が押してくれたおかげで安全に乗車できた。車椅子のベルト固定の確認があり、とりあえずお願いした。マジックテープタイプの簡易の物で取り付けにさほど時間はかからず。バス移動中では車椅子の前輪が浮くことが頻繁にあり、手動車椅子の場合は前輪も固定する方が安全だと思った。ただし、自分が普段車椅子に乗らないため、重心の移動が不慣れだったこともある。
大阪城大手前バス停で降りるが、他の乗客が全員降りた後に固定ベルトの取り外しやスロープの出し入れなどを行うため、時間がかかることによる周りの目が少し気になった。
谷町4丁目では堀さんが以前よく利用していたコンビニへ寄る。入り口入ってすぐはスロープになっているが、登りきったすぐ先には商品棚が置かれ、車椅子では少し危ない。通路においても、はみ出しての陳列では車椅子は通りにくい。堀さんが利用していた頃はこのことを店長に伝えて改善されていたはずが、一部が元通りの状態に。陳列では『死角』と呼ばれる最下段が、車椅子にとっては非常に見やすい位置となることにも気付いた。その後は谷町4丁目駅から田辺へ電車移動、駅からちゅうぶへと無事に戻ることができた。
_振り返り
梅田では予定時間をどれくらいの余裕を持てば良いのか分からないほどバリアだらけ。堀さんの「車椅子を利用し始めてから、すべての階段が壁に見えた」という言葉が分かった。
引き続き、梅田調査も進めつつ、無人駅での車椅子体験も計画中です♪
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