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障害者手帳について。

皆さんこんにちはナビの平沼です。 最近は急に雷が鳴ったり大雨が降り出したり大阪にいても 変な天候だなあと思っています 今年は大阪ではあまり被害はありませんが 九州の方々 大雨の被害痛み入ります これからも命を守る行動をとっていかないと 何があるかわからないですね。

さて久しぶりの投稿で何を書こうかなと考えていました。

今日は障害に関わる人誰もが知っていそうであんまり知らない、障害者手帳に関するお話をしてみようかなと思います。 ご存知の通り障害者手帳には身体障害者手帳、療育手帳(地域によって呼び方は違う)、精神障害者福祉手帳という3種類があり、以前にも伝えたように ほぼほぼ医療モデルで等級が定まっています。 身体障害者手帳は1級からなんと7級まで 細かく細かく決められていて、視覚障害、聴覚障害、上肢障害下肢障害、体幹機能障害、そして様々な内臓系の内部障害。障害の種別と程度によって、細かく決められています。役所で決めるのはほんの少しで、資格を持ったお医者さんだけが、障害者手帳に関する診断書を書ける。
原則障害は治らないという昔ながらの障害の立場に立っているのか、一度決まった等級は基本的に一生涯変わることはありません。障害が固定化して半年立たないと申請すらできません。

例えば2歳の頃に身体者障害者手帳を取得した場合、 60歳になっても80歳になっても同じ等級で手帳は利用できます。
一見メリットのように思いますが、裏を返すと障害というのは固定しないと障害とみなされないという明らかな医学モデルの考え方が採用されたまんま、全く見直されることなく続いていると言えます。

僕たちは障害者の相談支援をする中で 本人の不利益ができるだけ起こらないように相談を進めます。
その中には、どうやれば障害者の手帳の等級をあげられるか、または下がらないようにできるか。
年金を受けるためにどんなふうに医師に書いてもらうか、自分たちで伝えるか 。
そんなことも相談の経過の中ではあり、現実問題としてばかり考えてしまいますが、これらはあくまで今の制度の中でどうすればいいか、つまり医学モデルの考え方から抜け出すことができていないことの証明でもあるんですよね。
与えられた環境の中で頑張っているにすぎないなと。

詳しく調べることはまだできていませんが諸外国では障害というものをそんなに狭く定義はしていなくて、障害者であるということの証明をどうしているのかわかりませんが、例えば骨折をして半年間手が動かない。それはつまり半年間障害者である。というような定義になっているようです。お隣りの韓国でもつい最近、手帳制度が大きく変わり、等級が廃止されたようです。

もちろん良い悪い両面あるとは思いますが、ICFの考え方のように 障害をいろんな面から定義することで、困り感や生きづらさを捉え直すことができるのではないのかなと感じます。

当たり前になっている今の制度自体を 見直す時期に来ているのかもしれませんね。いやむしろ、日本は遅すぎるのかもしれません。

障害支援区分、障害者手帳の等級、 障害者年金の等級。そして要介護度認定。とにかく僕たちは分けることが大好きみたいですね。一律な判断基準が欲しいんでしょうかね。障害者の支援は個別性が大事だとあれほど言われているのに。。。

また、手帳や年金の等級制度は、生活保護や障害者雇用、また税金などに関しても深く関わりすぎていて、今更なかなか改定は難しいとは思います。しかし、こういったところに切り込んでいくこともインクルーシブな社会を作るためには必要なことなのだろうと思います。
巨大すぎてどこから手をつければいいのか分かりませんが、とにかく課題を認識するところから始めないといけないと 思いました。

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