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JIL全国セミナー インクルーシブ教育プロジェクトに登壇して

全国の仲間と学び合う3日間

 6月17日から3日間にわたり開催されたJIL全国セミナーは、自立生活運動に関わるさまざまなテーマについて学び合う全国自立生活センター協議会(JIL)が開催する研修会です。インクルーシブ教育をはじめ、介助サービスや人権、脱施設など、多彩な内容があり、全国から多くの仲間が参加しました。
 私はその中の「インクルーシブ教育プロジェクト」のコマで登壇しました。
 同じJILインクルーシブ教育プロジェクト(JIEP)メンバーである中野まこさん(CIL十彩)、植田洋平さん(ヒューマンネットワーク熊本)とともに、それぞれが学校現場で実践している授業を紹介しました。
 小学校低学年向け、小学校高学年向け、教職員向けと対象の異なる模擬授業を通して、学校啓発で大切にしていることや、子どもたちへどのように伝えているのかを全国の参加者と共有しました。

子どもたちと一緒に考える授業

 私は小学1年生向けの授業を担当しました。
 普段授業をするときに大切にしているのは、「障害とはこういうものです」と答えを教えることではなく、子どもたち自身が「なんでだろう?」「どうしたらいいんだろう?」と考えられる時間をつくることです。
 また、障害のある人を特別な存在として紹介するのではなく、「好きなこと」「苦手なこと」「友達と遊ぶこと」など、誰にでもある日常から話を始めることで、「自分と同じなんだ」と感じてもらえるよう意識しています。
 小学1年生は集中できる時間も限られているため、クイズや実物を使ったり、子どもたちとのやり取りを多く取り入れたりしながら、楽しく学べる授業づくりを心掛けています。
 一方、中野さんは小学4年生向けに社会モデルやバリアフリーについて考える授業を紹介し、植田さんは教職員向けに自身の経験をもとに、インクルーシブ教育の本質について伝える授業を行いました。
 三者三様の授業でしたが、「障害をかわいそうなものとして伝えない」「子どもたち自身に考えてもらう」という思いは共通しており、改めて全国の仲間と目指す方向性を共有することができました。

全国の実践から見えてきたこと

 後半のグループワークでは、各地で行われている学校啓発について情報交換を行いました。
 学校との関係づくりや教材の工夫、授業の進め方など、それぞれの地域で積み重ねられてきた実践を共有することができ、とても参考になりました。
 一方で、学校とのつながりづくりや継続的に授業へ入っていく難しさなど、全国共通の課題も見えてきました。

学校バリアフリーを全国へ広げるために

 分科会の最後には、インクルーシブ教育プロジェクトで(と)(く)んでいる「学校施設バリアフリー化推進に関する要望書」についても紹介しました。
 この要望書は、各地の自立生活センターが自治体へ提出し、学校施設のバリアフリー化を推進するためのものです。
 前回の2025年12月開催のJIL全国セミナーでも紹介しましたが、その後、DPI日本会議と協議を重ね、文部科学省の新しい通知内容などを反映した形に内容を見直しました。
 今回は新しい要望書を改めて各地で活用していただけるようお願いするとともに、地域の実情に合わせて積極的に要望活動へ取り組んでいただきたいことを呼びかけました。

新メンバー募集中です!

 また、現在インクルーシブ教育プロジェクトでは新しいメンバーも募集しています。学校啓発に興味のある方や、「今の日本の教育を変えていきたい」という思いを持つ方と一緒に活動の輪を広げていきたいということもお伝えしました。

インクルーシブ教育の未来に向けて

 今回の登壇を通して改めて感じたのは、インクルーシブ教育は一度授業をすれば終わるものではないということです。
 子どもたちが障害のある人と自然に出会い、「違いがあることは当たり前」「困っている人がいたら声をかけよう」と思える社会をつくるためには、学校で学ぶ機会を少しずつ積み重ねていくことが大切だと感じています。
 これからも全国の仲間と学び合いながら、一人でも多くの子どもたちが「違いがあることは当たり前」と感じられる社会を目指し、学校啓発活動を続けていきたいと思います。  
(文責:ナビ東 佳実)

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