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介護って楽しいです‼大学1回生に 突撃レポート3

後藤さんとヘルパー2人の写真

ちゅうぶでは、たくさんの重度障害者が地域で自立生活を送っていますが、たくさんの大学生の皆さんが介護に入り、自立生活を支えてくれています。
今回は、高校卒業前の 3 月から介護研修を始め、大学入学した今年 4 月 から介護に入ってくれている藤本夕英さんに 、インタビューしました 。
6月中旬、すてっぷ事務所にて、介護入ってもらっている当事者の後藤寛子さんと一緒に、介護に入るきっかけや介護中のエピソード等、お話を聞きました。

西尾)では、早速ですが、自己紹介をお願いします。
藤本)藤本夕英です。奈良県の畿央大学の理学療法学科に通う1 回生です。
西尾)将来はリハビリの先生になるのですね。なぜ理学療法学科を選んだの?
藤本)祖母が亡くなる前に、祖母のリハビリの様子を見て いて、小学生の時から憧れていたんです 。
西尾)ちゅうぶで介護に入る事になったきっかけを教えて下さい。
藤本)高校3年生の時に通っていた塾で知り合った大学生(Yさん)が、ちゅうぶでヘルパーをやって い て、誘っていただきました。
西尾)Yさんは、高田裕子さんの介護に入ってくれている、1つ上の人ですね。藤本さんは高校卒業直前の3月から後藤さんの介護研修を始めて、4月の初めには もう、一人で介護入ってたよね。
後藤)そう。早い、びっくりした。史上最速かな・・・

西尾)そもそも、なぜ介護をやってみようと思ったんでしょうか?
藤本)私、Yさんの事が大好きで、1月か2月くらいから、大学に合格したら私もYさんと同じバイト先に行くと言ってたんです。ちゅうぶの雰囲気がすごくいい、利用者と良い関係を築けたら得られるものもたくさんあると聞いてて。Yさんとは素敵な出会いでした。出会ってなかったら、ちゅうぶの事も知らなかったです。
西尾)本当に良かったねぇ。Yさんに感謝ですね。それで、実際に介護入ってみてどうだった?
藤本)初めはやること、覚えることがいっぱいで、それだけで精いっぱいになってたけど、今は介護しに来てる、というより、寛子さんに会いに来てる、というくらい楽しめてます。
今は基本、毎週土曜日の夜の介護に入ってるので、一週間大学頑張って、土曜日に会いに行くという感じです。

西尾)そんな風に思えるのは、すごいですねぇ。では、介護に入る前と実際に入った後で、自身、変わったなぁと思う事はありますか?
藤本)少しでも、人間として良くなろうと思うようになったと思います。小さな事に気付けたり、寛子さんに負担にならないようにしようと考えるようになったと思います。

西尾)では、介護中の失敗談ってありますか?
藤本)ありました!コーヒー事件、言ってもいいですか??(と後藤さんに確認)
後藤)いいよ(笑)
藤本)介護一通り終わって、最後にコーヒー入れてと言われて作って、すごい熱いコーヒーだったから、ストローで飲むし、本当に熱いですよと何度も言って、それでも寛子さんが「飲む」と。で、ストロー差し出したら、やっぱり熱すぎてびっくりして寛子さんの手がはねてマグカップが飛び、私が慌てて掴んだんですけど、布団と服もコーヒーまみれ。熱かったと思うし、怒るかなと思ったけど、寛子さん、大爆笑で。私もそれ見て、漫画みたいで、2人で笑い転げて。ぬれた所、ウェッティーで必死で拭いて、翌日のヘルパーさんに、洗濯お願いしますと引継ぎノートに申し送りして。
西尾)まだ慣れない間はそういうハプニングは焦るよね。でも、結果、爆笑で終わって良かったね。ケガもなくて。
後藤)まぁ、私が悪いからな(笑)
西尾)では、介護中に怒られたことはありますか?
藤本)怒りましたっけ??(と後藤さんに問う)。多分あるんですけど、ちょっと怒ってるかな?イライラしてるかな?と思う事はあるけど、私が明るく色んな話をしてたら、寛子さんもいつの間にかその話に乗ってくれていて。
西尾)実際のところ、どうなんですか?
後藤)本当に怒った事はないな。
藤本)やった~~!!(と喜ぶ)

西尾)では、今後の抱負を教えて下さい。
藤本)もっと信頼関係を築くことですね。何が起きても慌てずに対処できる人になりたいです。
西尾)なるほど。頼もしい(笑)。では、これから介護に入ろうかな、どうしようかな、と思っている学生さんがいたら、どんな言葉をかけますか?
藤本)迷ってる人がいたら、すぐにでも、体験していただきたいですね。自分もそうだったんですけど、Yさんから紹介されなかったら縁のない世界だったけど、紹介してもらって、寛子さんとの関係作りができたり、日常生活で普通では学べない事を身につけられたりできて、良かったと思います。
西尾)具体的にはどういうこと?
藤本)一番は、寛子さんの気持ちを汲み取れるコミュニケーション能力を培う、そのきっかけになると思うんです。コミュニケーションの力はどこの世界でも必要だと思うので。

西尾)寛子さんは、藤本さんの事をどう思いますか?
後藤)明るい子で、素直やから、しゃべりやすいな。
西尾)いいことですねぇ。逆に、ここは直してほしいというところはないです
か?なんか、「新婚さんいらっしゃい」みたいな質問になってますが(笑
後藤)気を遣いすぎなんちゃうかなぁ、と思う。そこまで気遣ってくれなくていいよ。
藤本)それ、友達にもめちゃくちゃ言われるんです。よく分かってくれてて、びっくり、嬉しいです。
後藤)とりあえずは、介護を長く続けてほしいなぁ。藤本さんは結構喋ってくれるから、私としては楽、というのもあるね。
西尾)もう、しゃべりすぎてうるさいわ、と思う事はないですか?
?(笑)
後藤)あるのはあるけどな・・・(笑)
藤本)もう、それなら言って下さいよ~~(笑)
後藤)まあええかと・・・(笑)

インタビュー中、笑える場面もいっぱいで、とても和やかな雰囲気でした。
前向きに介護に取り組んでくれているので、とても頼もしく感じました。改めて、介護に入って、当事者と関係を築いていこうという人が増えていってくれたらありがたいですね。

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