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JILセミナー@福岡1日目の報告

あけましておめでとうございます!ナビの東です。みなさん、良いお年を迎えることができましたでしょうか? 私は紅白にユーミンが登場したあの感動をいまだに引きずっております(笑) なにはともあれ、今年もちゅうぶをよろしくお願いいたします!

さて、報告が遅くなってしまいましたが、2018年12月17日(月)~19日(水)の3日間、福岡でJILセミナーが開催されました!盛りだくさんな内容ですので、今回は1日目のことを報告したいと思います!

情勢報告「障害者基本法改正から差別解消法の見直しへ」

1コマ目はJIL政策委員会による情勢報告「障害者基本法改正から差別解消法の見直しへ」でした。そもそも障害者基本法の改正によって私たちの生活がどのように変わるのか、障害者基本法の概要、改正案の作成経過や試案などについて分かりやすく説明していただきました。また、差別解消法が施行されたにもかかわらず起こったさまざまな事件についても振り返り、改めて差別解消法の概要や改正の時期、今後の予定について確認しました。

「2018アメリカ報告」

2コマ目は夢宙センター・JIL代表の平下さん、CIL星空の井谷さん、CIL STEPえどがわの曽田さんによる「2018アメリカ報告」。2018年3月に来日されたNCIL(全米自立生活センター協議会)の代表ブルースさんと副代表サラさんのセンターに、平下さん、井谷さんが夏に訪問したことの報告でした。ブルースさんのところに平下さんが訪問し、当時アクセシブルではないレストランに対し一斉に改善を求めたレターを送ったところ、一つだけ返信のなかったレストランがあり、それに対し抗議運動を行ったとのことでした。障害種別関係なくみんなでみんなの運動をしていたという言葉にとても感銘を受けました。

サラさんのところへは井谷さんが訪問し、バーモント州の副知事との対談をしたことや、事務所での盛大な交流会、自然豊かな湖でのADA28周年のお祝いセレモニーでの様子などとても楽しげに報告してくださいました。

曽田さんはNCIL全国大会のことを報告してくださいました。JIL代表である平下さんは5年連続渡米しているとのことで、次々にアメリカ人の方が駆け寄るシーンがあり、全米の関係者たちとの関係性はますます良好に。毎年出会うことを継続し、日本人、アメリカ人の垣根を超えて本当の「友達」になっていることを目の当たりにしたとお話ししてくれました。最後に今後の具体的な日米連携についての具体策を話され、このコマは終了しました。自分の国だけでなく、より厳しい状況に置かれた仲間のために動ける、日本の自立生活運動を今後も続けていく中で、これから私も少しずつでも参加できたらいいなと思いました。

「本人主体・主権を考える障害者福祉の介助制度とサービス」

3コマ目は介助サービス委員会による「本人主体・主権を考える障害者福祉の介助制度とサービス」について。2017年に実施したアンケートによると、介助派遣をする側は、介助利用をする側の意向と一致しづらい部分があることを示したということで、それはいったいどういうことなのか?といったことの話しでした。

一般的に日本の介助保障は一定の浸透を見せているが、本人主体・主権のサービスではなく介助派遣をする事業所本位のサービスであることが多い。本来であれば本人が主体的になって調整を行ったりすべきだという観点から、札幌に実際にある「パーソナルアシスタント制度」「ダイレクトペイメント」という制度について詳しく説明がありました。それは国からの介護料を当事者本人が受け取り、本人が直接ヘルパーを雇用する仕組み。いきなり自分一人で介護調整などをするのは困難な場合はサポートスタッフなども付き、最終的にセルフコントロールできるようにしていくということだった。「自分の生活は自分で考えよう!」ととてもシンプルな考え方だし、事業所を挟むことなく、ヘルパーと直接やり取りをして自分の生活を組み立てるということで、自己選択・自己決定・自己責任を果たすことが出来る仕組みだと思いました。現状どこまでこれが実現できるのかというとまだ課題が多いのかもしれませんが、本人主体・主権といった大切なものを改めて思い出すことができました。

「インクルーシブ教育」

4コマ目はCIL東大和の海老原さん、CILイルカの長位さん、メインストリーム協会の鍛冶さん、数矢さんによる「インクルーシブ教育」について。
海老原さんからは、いろんなサービスや障害者差別解消法ができたにもかかわらず、どうして「インクルーシブ社会」は遠ざかっていくのか?良かれと思って分離され続けた結果、健常者と障害者がお互いに知り合う環境がないまま宇宙人化していく…まずは出会わないといけない、そのためにはインクルーシブ教育を広めていく必要がある!ということで、海老原さんが2016年から取り組んでいる東大和教育プロジェクトでは、社会モデルや障害者権利条約、差別解消法や養護学校義務化の歴史などについて親御さんや関係者に対する学習会を開催したり、立川市のインクルーシブ教育について調査、アンケート調査、市長との懇談など精力的に活動しています。この活動によって、通常学級への就学希望者が増加することを目標にしているとのことでした。そして今後は同じ野望を持つ次世代の当事者発掘に向けて公開学習会を開催していくとのことでした。

長位さんからは、平等えほん読書会、自立生活じゅく、インクルーシブ大運動会、キャンプといった、地域の子どもたちとの取り組みの報告などがありました。また沖縄では医療ケアが必要な子をもつ親等からの相談が多くあり、訪問看護や看護師をつけるよう市長に要求するといった取り組みも行っているとのこと。そのほか、重度や軽度にかかわらず様々な障害がある児童や生徒やその保護者が普通学校を希望した際の受け入れ態勢の確保についても要求をすすめているとのことで、こういった取り組みの一つ一つがインクルーシブ社会へ繋がっていくんだなと改めて感じました。

鍛冶さんからは情熱的な熱い決意の話しがありました。メインストリーム協会には今までインクルーシブ教育に力を入れる部署がなく、そのことに疑問をもった鍛冶さんと数矢さんが協力して立ち上げたそうです。鍛冶さんがかかわりのあった障害のあるお子さんのお母さんとのエピソードの中で、お母さんが「この子は何も悪くないのに周りに排除されるのが悔しい」という言葉にとても胸を打たれました。

最後に

初日からなかなか内容の濃い1日でしたが、とても多くのことを学びました。1年ぶりに会う仲間も多く、とても楽しく過ごすことができました!ありがとうございました!別記事に2日目の内容を書きますので、またよろしくお願いします(^O^)

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