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【タブレット端末遠隔手話通訳を使ってみました】

こんにちは、自立生活センター・ナビの山下です。NPOちゅうぶでは、聴覚に障害のあるスタッフも活動しています。タブレット端末遠隔手話通訳の事業が大阪市内の各区役所で始まっていることを知り、聴覚障害当事者スタッフと東住吉区役所へ行き、この事業について聞いてきました。

大阪市では「大阪市こころを結ぶ手話言語条例」に基づく「大阪市手話に関する施策の推進方針」が策定されたことをふまえて、ICTを活用した環境整備の一つとして、タブレット端末による遠隔手話通訳の利用を進めています。

大阪市ホームページ参照↓↓↓↓

https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000423243.html

(タブレット端末を利用した遠隔手話通訳等について)

https://www.city.osaka.lg.jp/fukushi/page/0000344014.html

(大阪市こころを結ぶ手話言語条例)

●「待ち時間」 事前の区役所への電話問い合わせでは待ち時間は5分ほどとの事でしたがタブレット端末、通信環境の不具合や職員が慣れていないこともあり、利用までに20分間も待つ事になりました。タブレット端末利用者は少なく区役所の職員も慣れていないのだと感じました。
●「市民への事業の周知」 この事業のポスターを障害福祉課の窓口に貼っていましたが、とても小さかったです。全体的に窓口に貼られているわけではなく、障害福祉課の窓口にのみ貼られているので知らない人も多く、浸透していないのが現状だと思います。ちなみにタブレットは障害福祉課だけではなく、他のすべての課でも使えるそうです。
●大阪市福祉局障がい者施策部障がい福祉課推進グループに問い合わせたこと
・どれぐらいの人が利用していますか?→年間20~30件ぐらいです。
・手話通訳の人は、何人で対応していますか?→24区を1人(大阪市身体障害者団体協議会)で対応しています。利用件数は年間30件ぐらいなので利用が重なることはないと思います。タブレットの数は各区に1つはあります。複数ある区役所もあるかもしれませんが、把握していません。
・この事業は、広まっていますか?→2017年にスタートして24区にタブレットは設置済みです。
・この事業の浸透度→ホームページや障害福祉課の窓口に掲示して啓発しています。
●実際に利用した聴覚障害当事者スタッフの感想
3年前に東京から東住吉区に転居しました。手続きの際にコミュニケーションに困る場面もあり、非常にやりとりしにくい状況でした。この手話通訳タブレットの存在を知っていれば、手話通訳タブレットを利用したと思います。
 ポスターが障害福祉課だけでは気づけません。聴覚障害者は区役所の福祉の窓口に行く機会が少ないです。タブレットの存在は区役所の入口に貼っておいてほしいです。大阪市こころを結ぶ手話言語条例では、「手話を必要とするすべての人が、日常生活及び社会生活において、手話を通じて容易に必要な情報を取得し、十分なコミュニケーションを図ることのできる社会を実現するためには、市民一人ひとりが、手話がかけがえのない言語であることについて理解を深めるとともに、手話を普及し手話を使用できる環境を整備していくことが重要である。」と書かれています。この条例に見合う対応を大阪市に求めていきたいと考えています。せっかく、良い制度があっても利用者が少なかったら制度自体なくなってしまうかもしれません。これからも、どんどん利用していきたいと思います。

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