『成年後見制度』をかんたんに言い換えるならば。
自立生活センター・ナビの・・・、と名乗るのに未だぎこちなさを感じてしまう、異動5か月目の中尾です。
先日、成年後見制度の利用を促進するための研修というのを受けてきました。
成年後見制度とは、判断能力が十分ではない方が安心して暮らすことができるよう、その人の権利を擁護するために、家庭裁判所が適任と思われる成年後見人(保佐人・補助人)を選任し、本人を保護・支援する制度です。
例えば、年金生活のひとり暮らしのおばあちゃんが訪問販売で必要のない高額商品を買ってしまうとか、うちの一人息子は生まれたときから重度の知的障害者で、私たち両親が亡くなった後のことが心配だ、というような場面で使われています。
しかし、成年後見制度というものの認知度の低さから、①制度のことが正しく知られていない、また利用する際にどこに相談すればわからない、といった課題があること、②生活上で困ったことが起きて初めて制度に結び付くという現状があること、これらの「もっと早く知っていたらよかったのに」という状況を減らすために、成年後見制度の利用促進が求められているということでした。
単純に利用件数を増やす話ではなく、日本も批准している障害者権利条約の通り、本人を制約することなく『意思決定の支援』として運用されるように、法的なハード面と人的なソフト面で考えていく必要のあるものだと思いました。
研修内ではワークも行い、例題について書類作成をやってみました。
本人に後見人が必要かどうかのチェックから始まり、後見人(保佐人・補助人)が財産管理を行うのか、それは預貯金なのか不動産なのか、と細かく項目が分かれており、本人にできることは奪わずに、必要なことだけをお願いする仕組みになっていました。
またこれらの契約内容を本人へ説明するために、主に財産管理関係の専門用語をわかりやすく言い換えたイラスト付きの資料ももらいました。私のためにもありがたい資料でした。
もし、最もわかりやすく「成年後見制度」を表すならば、「困ってることを一緒に考えましょう、手伝うよー」かなと思いました。他にもいい表現があれば教えてください!
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